傾向:英傑×女独神
あなたと生きていたい(ボシ独)
ようやく日が沈み、夜空に星が輝き始めた夏の夜のこと。暑さはわずかに和らいだが、風はなく、今夜も寝苦しいだろうと誰もがため息をついたことだろう。 私は家の縁側に腰を下ろして、ぱたぱたとうちわを動かしながら夜空を眺めていた。 薄ぼんやりとした…
言はねばこそあれ(ヤマ独)
思ひ出づるときはの山の岩躑躅 言はねばこそあれ恋しきものを(古今和歌集) 初夏のような陽気が続くこの頃。一部の英傑たちはひそかに独神への贈り物の準備をしているらしい。 なんでも近々「母の日」というものがあり、その日に、母のように慕う独神…
雨が降ったら迎えに行くよ 前編(ヤマ独)※転生学パロ
降り出した雨はなかなか止まない。ならば迎えに行かなくては。雨のせいで歩みを止めて、ひとり佇むあの子のもとへ。憂鬱な顔をして帰る場所がないと自嘲するあの子のもとへ。傘を渡して手を引いて、あの子と私が帰る場所へ連れて来よう。『雨が降ったら迎え…